戦後80年、美容師がつないできたもの
2025.09.01
QUATRO
アートディレクター岡田 利満

2025年8月15日。
日本は戦後80年を迎えました。
この日を平和な日常の中で迎えられること—
それは決して当たり前ではありません。
戦争が終わった直後、日本中は焼け跡と瓦礫だらけでした。
人々は着る服も食べる物も足りず、髪を整えることさえ後回しにせざるを得ない日々。
それでも、鏡の前に座り、少しでもきれいになろうとするお客様がいました。
「きれいになれば、また頑張れる」——
そんな思いに応えるため、美容師たちは、欠けたハサミや磨り減ったクシを大事に使い続けました。
お湯も整髪料もない中で、石けん水で髪を洗い、櫛で形を整え、お客様の心を少しでも明るくしようと必死だったそうです。
そこから時代は進み、美容室は町に笑顔を増やす場所になりました。
昭和のパーマブーム、平成のカラーバリエーション、令和の髪質改善。
流行は変わっても、美容師の根っこにあるのは「誰かの明日を明るくしたい」という想いです。
もし平和でなければ、私たちはこうしてハサミを持ち、お客様と笑い合うこともできなかったでしょう。
平和があったからこそ、美容の技術も文化も育まれました。
戦後80年の節目に、改めて誓います。
これからも、私たちはお客様の笑顔をつくり続けることで、この平和を守り、未来へつないでいきます。
ハサミの一振りに、ブローの一手に、平和への感謝を込めて——。
どうか、この先もずっと、美と平和が寄り添う日本でありますように。

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